初めてPASMOを使う方へ!PASMOは発行してもらうもの?簡単には買えない?
1.PASMOカードはCDのようなもの
2.PASMOはその場で発行される?
3.PASMOを定期券として発行する時の注意点
4.限定発売カードの場合は?
5.まとめ
PASMOカードは購入時、発行を受けるという形式になっていますが、それは一体どういうことなのでしょうか?
1.PASMOカードはCDのようなもの
PASMOはご存知のように、自動改札機にPASMOをタッチ(正確には非接触式なので、読み取り部分の2センチくらい上を通過させるだけで構いません!)するだけで電車やバスの乗り降りができて、電子マネーとしても利用できるICカードです。
PASMO自体はFeliCaという規格に対応している、言わばCDのようなものです。
CDを例に挙げると、媒体自体はレッドブックという規格に沿って作られているだけで、中身に音楽やソフトウェアなど色々なデータを書き込むことでそれぞれの用途で利用できるようになります。
PASMOもこれと似たようなもので、PASMOとして使えるようにカードに必要な情報が書き込まれています。
同じ関東地方では相互利用ができるSuicaがありますが、カードの利用方法としてはPASMOとほぼ一緒です。
○他の地域のIC乗車券も同様です!
PASMOやSuicaのようなIC乗車券は関東地方だけでなく、全国の他の地方でもたくさん発行しています。
関西地方ではICOCAとPiTaPa、東海地方ではTOICAとmanaca、九州地方ではSUGOCAとnimocaがそれに当たり、それぞれ前者は地域のJRが発行元で、後者は同じく地域の各私鉄やバス会社を統括する会社が発行しています。
これは、そのままSuicaとPASMOのような関係だと考えていいでしょう。
これらの各カードもその媒体自体はPASMOとほぼ変わりません。要は元は同じCD媒体に書く中身が違うだけということです。
2.PASMOはその場で発行される?
PASMOカードは券売機を利用すると6種類の額面から好きなものを購入することができます。
いくらSuicaやその他のIC乗車券と中身の作りがほとんど同じとは言っても、表面に”PASMO”と印刷をして、中身にもPASMOとして使う為のデータが書き込まれています
そのようなカードに対して購入時に残高を書き込んで「発行」しています。この残高だけを購入金額によって券売機などがその場で書き込んでいるという訳です。
購入時にそのまま予め用意されていたカードを購入するのではなく、この残高の書き込みがある為に、PASMOはただの購入ではなく発行と呼ぶことが多いのです。
○窓口からの購入では…
PASMOは券売機からだけでなく、各私鉄やバス会社の担当窓口でも購入することができます。この場合にもその場で残高を書き込んでいることがほとんどなので、発行と呼んで差し支えないでしょう。
ただし、バスの中などで直接手渡しで購入するケースでは、最初から決まった残高が書き込まれているカードの購入になる場合もあります。そのケースでは多少注意が必要になるので、それを以下に挙げていきます。
・注意点1:残高が本当に合っているか?
例えば3,000円のPASMOをバスの運転手から直接購入したとします。この場合にそのPASMOが本当に3,000円(販売価格にはデポジットの500円を含むので、残高としてはそれを差し引いた2,500円)のPASMOなのかは使ってみないことには分かりません。
PASMOカードは表からは一切残高が分からない仕組みなので、もしかしたら違う残高のカードを手渡されている可能性もあるということです。この購入をした場合にはすぐに確認しておきましょう。
・注意点2:有効期限の問題
これは上の注意点と比べるとそれほど気にする必要はありませんが、PASMOにチャージされている残高には有効期限があるからです。
その期限は発行を受けた(そのカードに最初の残高が書き込まれた)日、もしくは最後に利用した日から10年間となっており、直接手渡しで購入した場合、それがいつ発行されたものか分かりません。
さすがに何年も前に発行されたものは用意していないと思いますが、なるべく早めに一度使った方がいいかも知れません。
この有効期限の問題が絡むので、担当窓口から購入する場合も予め残高別のカードを用意しておくということはせず、その場で残高を書き込んで発行しているのです。
3.PASMOを定期券として発行する時の注意点
PASMOは一般の乗車券としてだけでなく、定期券としても購入することができます。この場合には当然その場でその為の情報を書き込んでの発売となるので、一番「発行」という表現が合う購入になります。
PASMOを定期券として購入する、または手持ちのPASMOを途中から定期券として利用することにすると、その情報が中身だけでなく、表面にも印刷されます。
非接触式で利用することができるので、特に表面への印刷は不要だと思われるかも知れませんが、時には有人改札を使うことになる場合や車内で検札を受けることもあるので、その為に表面でも確認ができるようになっています。
○期限の切れた表面の情報を消すには?
定期券の期限を延長する継続購入を行うと、中身、表面共にその部分が書き換えられます。ですが、この延長の購入をせずに期限が切れてしまった場合に表面の印刷が勝手に消えるような仕組みにはなっていないので、定期券として利用できなくなっても表面はそのままです。
これを解消するには、PASMOを取り扱っているいずれかの窓口で表面の消去を行ってもらってください。PASMOの表面は、印刷が消去が何度でも簡単にできるようになっているので、1分も掛からずに対応してもらえます。もちろんこの為の費用は一切掛かりません。
消さずに一般の乗車券として利用し続けても構いませんが、その場合、もし無くしてしまった時の再発行手続きが面倒になるので(定期券情報のある交通業者でしか行えません)、できれば期限が切れた時点で消しておいた方がいいでしょう。
4.限定発売カードの場合は?
PASMOではこれまでに何度か限定デザインのカードの販売を行っています。
いずれも枚数や発売期間が決められていたので、現在それらを購入することはできませんが、これからもそのようなカードが発売される可能性があります。
そういった限定発売のカードでは、最初から残高が決められていて(これまではほぼ2,000円の額面だけの発売でした)、発売より前に発行された状態で用意されているので、記念にしばらくとっておくといった場合には一応有効期限を気にしておいた方がいいかも知れません。
一例では、ある記念で発売された限定カードが、購入日より2ヶ月も前に発行されていたということがありました。(※IICカードリーダーを使うと、最初にチャージされた日=発行日や現在の残高などを見ることができます)
10年間という有効期限を考えると、1ヶ月や2ヶ月程度なら大した問題ではありませんが、記念カードとなると、しばらくは使わずに眠らせておくことも充分に考えられます。
いざ使おうと思った時に、購入から10年間ギリギリでは使えなくなってしまっていることもあるということです。
○確認だけでは延長されません!
PASMOの有効期限は発行日、または最後に使った日から10年間で、券売機で行う場合を含む各種の残高の確認だけでは延長されません。
チャージは使ったと判断されるので、これを行うとその時点から10年間に延長され、定期券として使い始める、またはその期限を延長する場合も新たな発行となるので、そこから10年間です。
これは限定発売のカードで多いケースですが、たまに残高確認の為に券売機に挿し、その度に有効期限が延長されると考えて保管をしている人は、その考えは間違っているので注意してください。
5.まとめ
PASMOにはチャージ残高の有効期限があるので、それを考えて予め用意しておくのではなく、都度発行という形をとっています。
一部の手渡しで購入する場合のみ、いつ発行されたものか分からないので一応注意をしておいてください。