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札幌の足!札幌市電の乗車料金と乗り方 ~路線の歴史と定期券もある?~




札幌の足!札幌市電の乗車料金と乗り方 ~路線の歴史と定期券もある?~

1.札幌市電の路線は歴史がある?
2.札幌市電の乗り方
3.札幌市電の料金
4.札幌市電と地下鉄を乗り継ぐ場合
5.複数人分をまとめて支払う方法
6.札幌市電専用の定期券を買う方法
7.まとめ

『札幌市電』といえば、昔から札幌市民の足として親しまれてきた路面電車です。毎日、中央区の街並みの中を悠々とマイペースに走っていますね!

交通量が多い道路のど真ん中に停留所があり、観光客の人たちは驚きます。市電専用の合図信号もあり、車よりバスより一番優先となるのが路面電車なのです。

ここ数年の間に路面電車の改革がさらに進められました。平成25年には新型低床車両「ポラリス」が運行を開始し、近未来的な市電が姿を見せるようになりました。

一方で昔ながらの緑色の車体の市電も主流で頑張っています。

各停留所には電子モニターが設置され、全ての電車が今どこを走っているか分かるようになりました。

雪深い札幌では、冬に時間通りに交通機関が来ないのは当たり前です。そんな時、電子モニターを見れば、あとどのくらいで電車が到着するのかが分かるので、寒い中でのストレス軽減につながっています。

また真冬には線路に積もった雪を散らす「ササラ電車」が走ります。札幌の雪景色とササラ電車。季節の風物詩となっています。

今回は札幌を語る上で欠かせない路面電車の基礎知識と、乗車料金について詳しくご紹介します!




1.札幌市電の路線は歴史がある?

札幌市電の歴史はとても古いものです!

市電というだけあって、札幌市が運営する公共交通です。1900年代前半・明治時代から運用が開始されました。もっとも当時は人を運ぶのではなく、建築用の石を運ぶために作られたものでした。

その後路線を市街地まで広げ、人を運ぶための交通初段になりましたが、当時は馬車鉄道と呼ばれ馬が車を引いていたのです。

その後大正に入ってから電気で走るようになり、1927年(昭和2年)に市営化されました。できた当時の路線は今とだいぶ違います。中央区から北区の方まで広く線路が続いていましたが、今では全く跡形もありません。

現在の路線は中央区を限定して走っていて、すすきのの街中から藻岩山の麓まで、24の停留所を約8905kmにわたって走行しています。

つい数年前までは、すすきのと西4丁目の停留所の間をぐるっとUの字で折り返し運転をしていましたが、2015年に西4丁目とすすきのの間に線路ができループ化が実現しました。

現在では「外回り」「内回り」という名称で、時計回りに巡回運行を行っています。




2.札幌市電の乗り方

札幌の市電に乗るには、事前に切符を買う必要はありません。

目的の停留所で電車が来るのを待つだけです。(ちなみに地元の人は市電のことを「電車」と言います。都心などで電車と言われる種類のものは北海道では「JR」と呼んで使い分けています。また年配の人は市電のことを「ちんちん電車」と言ったりもします。チリンチリンとベルを鳴らしながら運行をしていたからです。)

バスの停留所は、近くに横断歩道がある車道のど真ん中に設置されています。そのため来た電車に慌てて乗ろうとして停留所に向かうと、当然のように事故に遭ってしまいます。

市電を降りた後すぐ車道に出てしまって事故に遭う人もいるので、注意が必要です。

しっかり慌てず 最寄りの信号機に従って、青のタイミングで渡り停留所に向かいましょう。

停留所にいると遠くからやってくる市電の姿が目に見えます。なかなか風情のあるものです。見惚れて身を乗り出していると、市電の運転士さんから大きなクラクションを鳴らされてしまいます。

今では電光掲示板が設置されているので、そろそろ来るかな?と覗かなくてもモニターを見れば市電の位置が一目瞭然です。また「まもなく電車が到着します」というアナウンスも流れます。

市電にはドアが二つあります。後ろ側のドアが乗車口で、前側のドアが降車口です。乗る時に特に整理券などは出てきません。




3.札幌市電の料金

札幌の市電は一律料金です。どこで乗ってどこで降りても、一周ぐるっと回っても同じ料金です。

基本料金は大人200円・子供100円です。現金で支払うことも出来ますし、ほとんどの人がSAPICAという札幌市交通局が発行しているICカードを使用しています。

SAPICAは降りる時だけカード読み取り機にタッチします。SAPICAの他にはKitaca・PASMO・Suicaなど全国の交通系ICカードを利用することもできます。

敬老優待乗車証や福祉乗車証を持つ人も専用のSAPICAを持っています。

また市電内でICカードへチャージを行うこともできます。運転手さんにチャージを依頼すると希望金額で読み取り機で入金を行うことができます。

4.札幌市電と地下鉄を乗り継ぐ場合

札幌市の中央区には地下鉄の路線もあります。市電から地下鉄、またはその逆のパターンで乗り継ぐ場合は、乗り継ぎ料金が適用されます。

地下鉄乗り継ぎ料金は320円(子供160円)です。

現金で支払う人は、降りる前に運転手さんに「乗り継ぎます」と告げてからお金を投入するようにします。すると乗り継ぎ用の切符が出てきます。

その後の地下鉄の区間によってはさらに追加料金がかかる時があります。その時は地下鉄改札前にある精算機で精算を行いましょう。

なおSAPICAを利用した場合は、乗り継ぐ旨を告げなくても、乗り継いだ時点で自動的に割引された金額でチャージ残高から引かれます。




5.札幌市電料金を複数人分をまとめて支払う方法

場合によっては家族の分や同乗者の分を一緒に支払っても大丈夫です。

「〇人分まとめて払います」と告げてからコイン投入口にお金を入れてください。入金したお金の合計がモニターに出るので、合っているかどうか運転士さんが確認したらOKです。細かいお金がない時などはまとめて払うのも良いでしょう。

またSAPICAでも「大人1人子供1人でお願いします」とお願いすることもできます。タッチする前に運転士さんに告げることで、運転士さんが読み取り機を操作してくれます。「どうぞ」と言われてからタッチをすると、大人1人分子供1人分の料金がSAPICAから引かれます。

なお市電の硬貨投入機はお釣りが出ません。細かいお金がない人は降車前に両替を行っておきましょう。

硬貨投入機は両替機の目的も果たすので、1000円札を投入すると細かいお金に両替されます。1万円札を投入することはできないので、万が一大きいお金しかない時は市電が止まったタイミングで運転士さんに両替をお願いしましょう。

余談ですが機械による両替は走行中であればいつでも行うことができます。降りるタイミングで両替をしようとすると時間がかかってしまい、後ろに並ぶお客さんがつまってしまうので、現金で乗車料金を支払う人は早めに細かいお金があるかどうかを確認しておいた方が良いでしょう。

6.札幌市電専用の定期券を買う方法

通勤や通学で市電を利用する人は、路面電車で使える定期券も発売されています。

ほとんどの人はSAPICAに定期券機能を搭載しています。

通勤で1ヶ月8040円・3ヶ月22910円。通学で1か月5760円・3ヶ月で16420円です。なお小学生以下の子供の通学の場合は1ヶ月3600円・3ヶ月で10260円です。

これに地下鉄の乗り継ぎを含む場合は、また料金が変わってきます。

使い方は通常のSAPICAと同様で、読み取り機にタッチをするだけです。SAPICAではない定期券を持っている人は、運転士さんに提示するようにしましょう。

定期券の販売は、札幌市営交通施設内にある定期券販売所で行っています。主に地下鉄駅の構内にありますが、全ての駅にはありません。拠点となる定期券発売所まで出向く必要があります。

初回購入だけ証明書を持参の上窓口で手続きを行えば、2回目以降の継続購入は各駅の券売機で行うことができます。ただし市電の電車内では定期券の継続購入などを行うことができません。

7.まとめ

札幌市電の基礎的知識と、利用方法、駐車料金についてお話ししました。

最近では札幌の街並みを巡るのに、海外の観光客の利用がとても増えています。市電に乗ると藻岩山のロープウェイの割引チケットなども貰え、街中を楽しむフリーペーパーも車内で配布されています。

また1日乗車券というのも発売されています。「どさんこパス」という名前で360円で土日祝日・1枚で大人一人子供一人までが「市電が1日乗り放題」になります。これはとっても楽しいです!

降りたことがない停留所で降りてみて、地元の人しか知らないような美味しいお店を散策するのも良いでしょう。

またぐるぐる何周乗っていても咎められることはありませ。200円の乗車料金で、ゆっくり走る市電の窓から、札幌の街並みを何時間も眺め続けるのも醍醐味です。